金比羅さんと大天狗
『昔も今も、こんぴらさん』展に行ってきました。
金刀比羅宮って名前だけはよく聞きますが、でもよくは知らない…って存在でした。
伊勢神宮と並んで江戸時代から庶民信仰の拠点であり、一生に一度はお参りしたい❗️と皆が願う社と思ってたんですが、
実は、お宝ゴロゴロ。なんと文化財 3000点以上なんですって‼︎
金毘羅大権現時代、観音堂の本尊だった十一面観音様。
頭上の化仏が失われているので、十一面様らしくはないのですが、荒彫りで素朴ながら深い衣文や、鮮やかに彩色されてたであろう装飾などが素晴らしいです。
お顔も優しさと野生味を兼ね備える深〜い表情をしていらっしゃいますね。
思わず手を合わせてしまいます。
そして私の大好きな不動明王像。
でも、矜羯羅童子はなぜ困ったような顔をしているんやろ?
この崇徳天皇が凄まじいです。
悔しさと怒りに震えながら崇徳上皇は「日本国の大魔縁となり、皇を取って民となし、民を皇となさん」と、自らの舌を食いちぎり、その血潮で大乗経に呪詛の誓文を記し海底に沈める。
それ以後は髪も爪も切らず、生きながら〝天狗〟となった。
死後は怨霊、大天狗となって人間界を荒らしたとされる。ざっと紹介すると、毒の息で都に疫病を流行らせ貴族や大臣を病気や死に追い込み、延暦寺の強訴、鹿ケ谷の陰謀などを引き起こしたとされてます。
天狗伝説は色々と調べると面白いです。
元々仏僧の死後の魂が天狗になるとされていて、凄まじい怨霊の念がある場合も、その人は天狗になるらしい。
この展覧会は7月12日まで。丸山応挙の「鶴の間」「虎の間」「七賢の間」の障壁画が素晴らしいです!
どこから見ても睨み返してくる「八方睨みの虎」も待ってますよ。